「これ、ちょっとお願いできる?」

今日もまた、自分のところにだけ雑用が回ってきた。そんな日が続いていませんか。

まさ

また自分か…断れないまま、今日も自分の仕事が後回しだ

1回ずつは小さな頼まれごとでも、積み重なると話が変わります。

雑用で埋まった時間は、評価にも、自分の足場にも残らないまま過ぎていくかもしれません。

でも、「自分ばかりだ」と気づいた今は、その流れを変えられるタイミングでもあります。

のぶ

僕も毎日雑用をしていた時期があって、黙って引き受けていました

この記事では、回ってくる雑用を記録して線を引き、取り戻した時間を会社の外に回すところまでをまとめました。

この記事で学べること
  • 自分に回ってくる雑用が、1週間で何分あるのかを数字でつかめる
  • 全部を断らずに、雑用の流れを自分から外す返し方が分かる
  • 取り戻した時間を、会社の外の足場づくりに回す始め方が分かる

雑用を押し付けられ続けると、積み重なるもの

1回ずつは短い雑用でも、それが毎日になると、気づかないうちに大きなものが削られていきます。

この章では、放っておくと何が積み重なるのかと、自分で答え合わせできるサインを見ていきます。

本業の時間が、気づかないうちに削られていく

雑用を1つ引き受けると、その分だけ自分の仕事が後ろへずれます。後ろへずれた仕事は、残業や持ち帰りで埋めることになりがちです。

雑用をこなした時間は「やって当たり前」になりやすく、評価の対象になりにくい
一方で、遅れた本業のほうは見られやすい

頼まれたことをきちんとこなしているのに、本業の評価が上がらない。これは仕事ぶりの問題ではなく、時間の配分の問題かもしれません。

まさ

頑張ってるのに、なんで評価されないんだろうって思ってた

「頼めばやってくれる人」の席が固定される

一度引き受けると、次も同じ人に回ってきやすくなります。頼む側からすると「前もやってくれたから」という理由だけで、頼み先が決まっていくからです。

引き受けるたびに、「頼めばやってくれる人」という席が少しずつ固まっていきます。

席が固まると、周りも本人も、それを当たり前だと思うようになります。そうなると、自分から「ちょっと多すぎる」と言い出すのは、どんどん難しくなっていきます。

ひかり

最初は親切のつもりだったのに、いつの間にか担当みたいになるんだね

周りに合わせようとして引き受けてしまう人は、職場での立ち位置の考え方から見直すのも1つの手です。

当てはまる数が多いほど、流れを見直したいサイン

いま自分がどのくらい雑用を抱えているのか、次のサインで答え合わせしてみてください。1つ当てはまったからといって、すぐに困った状態というわけではありません。

雑用の流れを見直したいサイン
  • 今週、自分が頼まれた雑用の数を数えたことがない
  • 最後に雑用を断ったのがいつか、思い出せない
  • 自分の仕事を、残業や持ち帰りで回すことが増えている

当てはまる数が多いほど、雑用が自分の時間をじわじわ削っていて、気づきにくいピンチになっているかもしれません。

のぶ

3つとも当てはまるなら、次の章から一緒に見直しましょう

僕も、毎日雑用をしていた時期があった

偉そうに書いていますが、僕自身、雑用を押し付けられる側にいました。頼む側に立ったこともあるので、両方の話をします。

毎日の雑用も、都合よく回ってくる仕事も、黙って引き受けていた

僕には、毎日雑用をさせられていた時期があります。それとは別に、都合よく仕事を押し付けられることもありました。

僕が引き受けていたもの
  • 毎日の雑用
  • 都合よく回ってくる仕事

→ どちらも、黙って引き受けていました

言われたら黙ってやる。それが、そのころの僕の受け方でした。

まさ

黙ってやるのが一番早いって、つい思っちゃうんですよね

お店では、雑用を頼む側だった

僕は34歳のとき、自分の飲食店を開きました。お店では、雑用を頼む側の立場でした。

お店をやっていたときは、雑用はできるだけ自分でやろうと思っていて、ほとんど自分でやっていました。

それでも、どうしても時間が取れないときは、スタッフにお願いしていました。つまり頼む側にも、「今どうしても手が回らない」という事情があるわけです。

雑用を頼む側にも、「時間が取れない」という事情があることが多い
頼む人を悪者にしなくても、流れは変えられる

ここが、この先の話の出発点になります。相手を変えるのではなく、雑用の流れ方そのものを変えにいきます。

雑用は、なぜ同じ人に集まるのか

「自分が断れない性格だから」と思っている人は多いかもしれません。

この章では、雑用が同じ人に集まる仕組みを見て、見方を変えるところまで進みます。

雑用は「断らない人」「手が空いて見える人」に流れやすい

頼む側は、たいてい急いでいます。急いでいるときに選ぶのは、確実に受けてくれそうな人です。

雑用が流れていきやすい人
  • これまで断ったことがない人
  • いつも落ち着いていて、手が空いて見える人
  • 頼んだら、きちんと仕上げてくれる人

見てのとおり、どれも「仕事ができる人」の特徴でもあります。だから雑用は、きちんとやる人のところに集まりやすくなります。

ひかり

ちゃんとやる人だから、また頼まれちゃうんだね

前の章で書いたとおり、頼む側も「時間が取れない」から頼んでいます。頼みやすい人に流れるのは、ある意味で自然なことです。

見えていないから、当たり前になっていく

問題は、雑用にどれだけ時間を取られているのかが、誰にも見えていないことです。本人も、1週間で何分使っているのかまでは数えていないことが多いはずです。

雑用が集まるのは性格のせいではなく、「何にどれだけ取られているか」が見えていないからです。

見えていないものは、増えても誰も気づきません。逆に言えば、見えるようにした時点で、流れを変える材料が手に入ります。

この章のまとめ
  • 雑用は、断らない人・手が空いて見える人に流れやすい
  • 集まる理由は、取られている時間が見えていないこと
  • 見えるようにすれば、流れは変えられる

気づいた今なら、記録を取るところから始められます。

まず1週間、回ってきた雑用を記録する

流れを変える最初の一歩は、断ることではなく、記録することです。

この章では、今週からできる記録のやり方を、手順でまとめます。

記録するのは「何を・誰から・何分」の3つだけ

用意するのは、スマホのメモアプリか紙1枚です。雑用を頼まれたら、終わったあとに1行だけ書きます。

記録の書き方(1行の例)
  • 何を:会議室の片付け
  • 誰から:同じチームの先輩
  • 何分:15分

細かく書こうとすると続きません。1行に3つが入っていれば十分です。頼まれた直後に書けないときは、昼休みや帰る前にまとめて書いても構いません。

まさ

3つだけなら、忙しい日でも書けそうです

「繰り返し」「定型化できる」「15分以上」に印をつける

1週間分たまったら、記録を見返して印をつけます。業務の棚卸し(自分の仕事を書き出して、整理すること)でよく使われる3つの基準を、そのまま使います。

印基準例
①繰り返し発生する毎朝のゴミまとめ、毎週の資料コピー
②定型化できる(手順が毎回同じ)備品の発注、共有フォルダの整理
③15分以上かかる会議の準備と片付け

印が2つ以上ついた雑用が、次の章で線を引く対象になります。

印をつけるだけで、「なんとなく多い」が「この3つが重い」に変わります。

1週間たったら合計を出す

最後に、1週間分の分数を足します。合計が出ると、自分でも相手にも説明できる数字になります。

合計は正確でなくて大丈夫です
「だいたい15分」「たぶん30分」くらいの見積もりでも、何も書かないよりずっと材料になります

数字にすると、「自分ばかり」という気持ちの話が、「週に何分」という事実の話に変わります。ここまで来れば、線を引く準備はできています。

ひかり

数字があると、自分の気持ちも整理しやすいね

記録をもとに、雑用に線を引く

記録が手元にあれば、雑用を全部断らなくても流れは変えられます。

この章では、角を立てずに雑用を自分から外していく返し方を3つ紹介します。

全部は断らない。「今これをやっているので、◯時以降なら」と順番で返す

いきなり「できません」と言う必要はありません。今やっていることを見せて、順番で返します。

まさ

今この資料を仕上げているので、15時以降でもいいですか?

ひかり

それなら断ってないし、相手も急ぎかどうか考え直せるね

この返し方のよいところは、急ぎでない雑用が自然に別の人へ流れていくことです。本当に急ぎなら、相手もそう言ってくれます。

ポイントは「断る」ではなく「順番を見せる」こと
相手に、急ぎかどうかを考え直してもらうきっかけになる

定型の雑用は手順をメモにして共有し、自分専属から外す

印②(定型化できる)がついた雑用は、手順を書き出して共有します。手順があれば、誰でも同じようにできるようになります。

手順メモの例(備品の発注)
  1. 棚の残りを確認する
  2. 足りないものを発注表に書く
  3. 金曜までに担当者へ送る

「手順をまとめたので、次から誰でもできます」と共有すれば、その雑用は自分専属ではなくなります。頼む側にとっても、頼み先が増えるのは助かるはずです。

のぶ

手順があれば、自分がいなくても回るようになります

相談するときは「何に何分かかっているか」を見せる

それでも量が多いときは、上司やチームに相談します。そのときに使うのが、前の章の記録です。

「いつも自分ばかり」と気持ちで伝えると、相手を責めているように聞こえやすい
「先週は雑用に合計◯分かかっていました」と数字で伝えると、相談として受け取ってもらいやすい

記録は、配分を見直すための材料として出すのがコツです。

記録があれば、相談を事実の共有から始められます。

相談しても変わらない、あるいは上司との関係そのものがつらいという場合は、別の考え方が必要になるかもしれません。

取り戻した時間を、会社の外の足場に回す

雑用に線を引けたら、そこで空いた時間があなたの手元に戻ってきます。

この章では、その時間を会社の外の小さな足場づくりに回す考え方をまとめます。

社内では「いなくては困る人」でいながら、外に小さな柱を育てる

いきなり会社を辞める必要はありません。会社の中では本業でしっかり成果を出しつつ、会社の外にもう1つ小さな柱を育てていく。この「二刀流」が、いちばん安全な形だと考えられています。

二刀流の考え方
  • 社内:本業に時間を戻して、「いなくては困る人」になる
  • 社外:発信や小さな副業で、もう1つの柱を育てる

雑用に取られていた時間を本業へ戻すことは、社内での立ち位置を固めることにもつながります。そのうえで余った時間を、外の足場に少しずつ回していきます。

まさ

雑用を減らすのって、外に出る準備にもなるんですね

使う時間は、平日夜1〜2時間までにする

ここで気をつけたいのは、空いた時間を全部つぎ込まないことです。副業に熱中して睡眠を削ると、本業のパフォーマンスが落ちて、両方とも続かなくなる失敗がよく知られています。

副業の時間は「平日夜1〜2時間、週末3〜5時間」を上限にする
睡眠時間6時間は、何があっても守る

雑用を減らして浮いた時間が、そのまま外の足場の時間になるわけではありません。上限を決めておくと、無理なく続けやすくなります。

ひかり

空いた分を全部使わないのが、続けるコツなんだね

時間の空け方をもっと具体的に知りたい人へ。雑用とは別の「付き合い」を減らして、朝に作業時間を空けた手順を、有料noteにまとめています。

飲み会や誘いを減らして作業時間を空けるまでの手順を、順番どおりにまとめた手順書です(有料note・500円)※タイトルの数字は、僕が倒産後にアルバイトと並行していた頃のものです
▶ 【副業の時間がない40代へ】月5万の頃は1日3時間。飲み会と誘いを減らして朝に作業時間を空けた手順

まとめと次の一歩

雑用が自分に集まっていたのは、取られている時間が誰にも見えていなかったからでした。見えるようにすれば、流れは変えられます。

この記事のまとめ
  • 1週間、回ってきた雑用を「何を・誰から・何分」で記録する
  • 全部は断らず、順番で返す・手順を共有する・数字で相談する
  • 取り戻した時間を、平日夜1〜2時間までで会社の外の足場に回す

最初の一歩は、明日頼まれた雑用を1行だけメモすることです。それだけで、1週間後には自分の時間の使われ方が見えてきます。

のぶ

まずは明日の1件から、1行だけ書いてみてください

とはいえ、頭では分かっていても「つい黙って引き受けてしまう」気持ちは、そう簡単には消えないと思います。

ここまでで、雑用の流れを変えるやり方は見えたはずです。
では、なぜ僕たちは「黙って引き受けてしまう」のか。その気持ちのほうは、noteにまとめました。
やり方より先に、自分の中で引っかかっているものを整理したい人はこちらからどうぞ。
▶ 【断るより楽だった】雑用を毎日引き受けた20代、取られていたのは時間