「起業に失敗したら、人生終わり」

そう聞いて、独立や転職に踏み出せずにいませんか。あるいは、実際に事業がうまくいかず、「もう後がない」と感じていませんか。

僕は34歳で独立して、36歳で倒産しました。そのあと会社員に戻ろうと面接を受けましたが、全部落ちました。「起業失敗=人生終わり」というイメージは、半分は本当です。でも、それで人生が終わったわけではありませんでした。

この記事では、実際に何が起きるのか、そしてそこからどう動いたのかを、僕自身の経験から書きます。

この記事で学べること
  • 起業・独立に失敗すると、実際に何が起きるのか(会社員復帰の難しさの実態)
  • 「起業失敗=人生終わり」という思い込みが、なぜ半分しか正しくないのか
  • 失敗を人生の終わりにしないために、今日から準備できる考え方

「起業に失敗したら人生終わり」——その不安は本当なのか

独立や新しい挑戦を考えたとき、頭のどこかに「もし失敗したら」という不安がよぎるのは、僕だけではないと思います。この章では、その不安の正体を先に言葉にしておきます。

独立や転職に踏み出せない理由の多くは「失敗したら後がない」という恐怖

「今の会社を辞めて、もしうまくいかなかったら」「独立して、もし事業が続かなかったら」——この不安は、実際に行動を止める力を持っています。

「失敗したら後がない」という感覚は、多くの場合、実際に失敗を経験する前から生まれています。まだ起きていない未来への不安が、今の一歩を止めているケースです。

僕自身、独立する前はこの不安を持っていました。そして実際に倒産という結果を経験しました。だからこそ、この不安が「本当に人生を終わらせるほどのものなのか」を、実体験から答えられます。

この記事で答える問い——実際に失敗したらどうなるのか、人生は本当に終わるのか

結論を先に言うと、答えは「半分イエス、半分ノー」です。この両方の中身を、実体験にもとづいて詳しく見ていきます。

まさ

起業に失敗したら、本当にもう終わりなのかな……

のぶ

戻る道が思ったより狭いのは本当。でも、それで終わりじゃなかった

ここから先で、その両方を具体的に説明していきます。

僕が実際に経験したこと——34歳で独立、36歳で倒産

抽象的な話ではなく、実際に何が起きたのかを、僕自身の経験からお伝えします。

独立を決めたときの心境——「自分の商品は売れる」という手応え

34歳で独立を決めたとき、僕の中には怖さと同時に「自分が自信のある商品は売れるはずだ」という手応えがありました。恐怖と自信が同居した状態で、会社の外に出たことになります。

今振り返ると、あの自信は根拠のあるものというより、ただの勢いだったのかもしれません。ただ、当時は本気でそう思っていました。

「うまくいく前提」で動いていると、「うまくいかなかったら」を考える余地が自然と消えていきます。これは独立に限らず、大きな決断全般に言えることです。

倒産という結果と、そのとき最も堪えたこと

結果として、僕は36歳で倒産しました。お金の面ももちろん厳しかったですが、実際に一番堪えたのはそこではありませんでした。

のぶ

数字よりも、人が離れていくことのほうがつらかった

倒産すると、連絡が途絶えるような形で人間関係が変わっていきます。それまで普通にやり取りしていた相手から返信が来なくなったり、誘いに応じてもらえなくなったり——劇的な絶縁というより、静かに距離が空いていくような変化でした。

お金の問題は、数字さえ何とかなれば解決に向かいます。ですが、人間関係の変化は、そう簡単には元に戻りません。

そして「今後の人生どうしようか」と、本当に迷う時間が続きました。会社員に戻るのか、別の道を探すのか、その両方すら見えていない状態です。数字の話より、人が離れることと、進路を見失うことのほうが、実際には重かったです。

「会社員に戻る」という選択肢は、思っているより狭き門だった

「失敗しても、最悪会社員に戻ればいい」——独立や起業を考えるとき、多くの人がこの選択肢を安全網として想定していると思います。

ですが、僕の実体験から言うと、この前提には注意が必要です。

倒産後、会社員に戻ろうと面接を受けたが、全部落ちた

倒産したあと、僕はまず会社員に戻ろうと考えて、実際にいくつかの面接を受けました。結果は、全部落ちました。

「戻ろうと思えばいつでも戻れる」という感覚と、「実際に戻れるかどうか」は別物です。僕はこの2つを混同していました。

「戻れるはず」という感覚が、なぜ多くの場合ただの思い込みなのか

独立する前、僕は「会社員に戻ろうと思えばいつでも戻れる」と、根拠もなく思っていました。実際に試してみるまで、その感覚が正しいかどうかは分かりません。

まさ

最悪でも戻れるって、僕もなんとなく思ってる

のぶ

僕もそう思ってた。でも実際に試したら、全部落ちたよ

これは僕個人の経験であり、全員が同じ結果になるとは限りません。ただ、「戻れる」という前提だけで何の準備もせずにいるのは、リスクの高い考え方だと言えます。

それでも人生が終わらなかった理由——違う分野でのリベンジ

会社員に戻る道が塞がれたあと、僕がどう動いたかをお伝えします。

「違う分野でもいいからリベンジしたい」という思いが原動力になった

面接に落ち続けて、次にどうすればいいか分からず、本当に迷いました。そのときに支えになったのが、「違う分野でもいいから、もう一度チャレンジしたい」という強い思いでした。

「戻る道」が一つしかないと思っていると、それが塞がれたときに次の手がなくなります。「違う分野でもいい」という発想の広さが、僕の場合は突破口になりました。

アフィリエイトという畑違いの分野で再起した経緯

僕が実際にたどり着いたのは、アフィリエイト(商品やサービスを紹介して報酬を得る仕組み)という、それまでとはまったく畑違いの分野でした。それまでの仕事と直接のつながりはなく、会社員時代の経験がそのまま活きたわけでもありません。

正直に言うと、最初から勝算があって選んだわけではありません。会社員に戻る道が塞がれ、次にどうするか本当に迷った末に、手探りで、崖っぷちに立たされてから絞り出した選択でした。

「本当にうまくいくか」より「試してみる価値があるか」で動くしかない状況だったというのが実際のところです。

「戻る道」が閉ざされても、「違う道」を探す発想があれば、状況は動き出します。分野を絞りすぎないことが、選択肢を残すコツです。

なお、アフィリエイトで実際に単月25万円まで売り上げた月もありましたが、それはこの倒産から数年後の話で、そのひと月だけの実績です。その後は更新が止まり、月10万円ほどまで落ちています。継続的に稼ぎ続けられたわけではないことも、正直にお伝えしておきます。

起業失敗を人生の終わりにしないために、今日からできること

ここまでお伝えしてきた僕の経験から、これから独立を考えている人、あるいはすでに失敗を経験して次の一歩に迷っている人に向けて、今日からできることをお話しします。

最悪の事態を考えて、選択肢を持っておくべきだったという後悔

今振り返って一番伝えたいのは、「確実に成功するわけではないので、逃げ道ではないけど別のプランも考えてから独立した方がよかった」ということです。

独立を後悔しているわけではありません。ただ、あのとき別の選択肢を1つでも持っていれば、面接に落ち続けて何もかも手探りで探すあの時間を、もっと短くできたはずだとは思います。

失敗の原因は「会社を出たこと」そのものではなく、「出る前に別のプランを持っていなかったこと」でした。この違いは大きいです。

「プランB」という考え方——独立前でも、すでに失敗したあとでも使える

僕がもっと早く動けたはずだと思うのは、「もし今の道がダメになったら、自分にはどんな選択肢が残っているか」を、事前に整理しておくことでした。これを「プランB」と呼んでいます。

みさき

プランBって、具体的にはどうやって考えればいいの?

のぶ

「戻れる場所」と「代替候補」を、事前に棚卸ししておくイメージだよ

具体的には、次の3つを事前に考えておくことです。

  • 今の自分が「戻れる」と思っている場所とその根拠
  • その場所が全部塞がれた場合の、畑違いでもいい代替候補を最低3分野
  • 代替候補を実際に試すときの期間と、見切りをつける撤退の基準

実際にどう棚卸しすればいいか、僕自身が作った手順を、こちらのnoteにチェックリストとしてまとめてあります。今日から使える形にしてあるので、気になる方は見てみてください。
▶ 起業に失敗したら人生終わりは本当か|プランB棚卸しチェックリスト

まとめと次の一歩

「起業に失敗したら人生終わり」という言葉は、半分は本当でした。会社員に戻る道は、僕が思っていたよりずっと狭い門でした。

ですが、それで人生が終わったわけではありませんでした。戻る道が塞がれても、違う分野でリベンジするという、もう一つの道が残っていたからです。

起業失敗は「終わり」ではなく、「戻る道」から「別の道」へ切り替えるきっかけになり得ます。ただし、その切り替えを慌てて手探りで行うか、事前に準備しておくかで、かかる時間も落ち着き方もまったく変わります。

僕自身がプランBを持たずに独立して痛い目を見た経験から、独立する前でも、すでに失敗したあとでも使える「プランB棚卸しチェックリスト」を作りました。

頭の中で漠然と不安を抱えているだけでは、状況は前に進みません。今の自分に何が残っているのかを、1枚の紙の上で確認してみたい方は、こちらのnoteをご覧ください。

ここまでで「起業失敗は人生の終わりではない」ということは見えたはずです。では、実際にどう動けば後悔せずに済むのか、その具体的な手順はnoteに詳しくまとめました。
▶ 起業に失敗したら人生終わりは本当か|プランB棚卸しチェックリスト