同じ商品ページを、今週もう3回開いている。

スペックを見比べて、レビューを読んで、カートに入れかけて、閉じる。

まさ

調べるほど、どれが正解か分からなくなるんです

金額が大きい買い物ほど、「これでいいのか」が消えないものです。

僕も、数百万円の車の購入を何度か見送っています。PCは数十万円で、新しくするかどうか、今も常に迷います。

ただ、迷った買い物を振り返ると、決め手はどれも金額ではありませんでした。

高い買い物で迷ったときは、金額より先に「今のもので足りるか」を見る。

この記事では、その見方を、僕の車とPCの実例で書いていきます。

この記事で学べること
  • 高い買い物で決められなくなる理由が、金額ではなく「材料の混ざり」だと分かる
  • 買う前に「今あるもので足りるか」を見る考え方が分かる
  • 調べ直しに終わりを付ける考え方がつかめる
  • 迷っている買い物を、今日1つ動かす方法が分かる
目次
  1. 高い買い物で迷うのは、材料が混ざっているから
    1. 調べるほど決められなくなる場面
    2. 僕も車を何度か見送り、PCは常に迷う
    3. 迷いの中には2つが混ざっている
  2. 金額が大きいほど迷うとは限らない
    1. 約4,000円と約6万円は、迷わず買って正解だった
    2. 数百万円の車は見送った
    3. 分かれ目は、金額ではなく「何のためか」と「今のもので足りるか」
  3. 見送った車の決め手は「維持費」と「今の車で足りる」
    1. 買う金額だけでなく、持ち続ける費用を見る
    2. 今の車で足りるかを、用途で見る
    3. 足りているなら、買わない理由が1つ増える
  4. PCは買った。ただ、元のPCがサブ機で十分だった
    1. 買う理由は、はっきりしていた
    2. 買ってから分かったこと
    3. だから、買う前に「代役がいるか」を見る
  5. 決めきれないときは、調べ直して数日おく
    1. 調べ直すのは「今のものとの違い」と「スペック」だけ
    2. 3日〜7日おく
    3. おいている間は「必要か?」だけを考える
  6. 見送ったお金は、使わないお金ではない
    1. 見送る=ゼロにする、ではない
    2. 使う枠の中で、大きい買い物を決める
    3. 買わない決断も、決断のひとつ
  7. 今日できる1つのこと
    1. 迷っている買い物を、1つだけ選ぶ
    2. 買う理由を3つ、紙に書く
  8. まとめ|高い買い物は、金額ではなく「今のもので足りるか」で決める
    1. この記事で見てきたこと
    2. 次の一歩

高い買い物で迷うのは、材料が混ざっているから

高い買い物で決められないと、「自分は優柔不断なのかも」と思いがちです。でも多くの場合、原因は性格ではなく、頭の中で材料が混ざっていることにあります。

この章では、どんな場面で迷いが深くなるのか、そして何と何が混ざっているのかを見ていきます。

調べるほど決められなくなる場面

高い買い物で迷っているときは、たいてい次のようなことが起きています。

調べるほど決められなくなる3つの場面
  • 同じ商品ページを、日をまたいで何度も開いている
  • 比較サイトとレビューを行き来して、候補が増えていく
  • カートに入れては外す、を繰り返している

どれも、調べる手は止まっていません。むしろ、人より調べているくらいです。

ひかり

調べてるのに決まらないって、けっこう疲れるよね

それでも決まらないのは、情報が足りないからではありません。何を決めるための情報なのかが、ぼやけているからです。

僕も車を何度か見送り、PCは常に迷う

僕がこれまでで一番高い買い物をしたのは車で、数百万円です。新しい車の購入は、これまで何度か見送ってきました。

PCは数十万円です。新しくするかどうかは、今も常に迷っています。

のぶ

車は、何度も見送ってきました

なので、「決められない」と感じている人の気持ちは、僕にもよく分かります。

迷うこと自体は、悪いことではありません。大きなお金を動かす前に立ち止まれている、ということでもあります。

問題は、迷いが長引いて、決めないまま時間だけが過ぎることのほうです。

迷いの中には2つが混ざっている

迷っているとき、頭の中では2つのことが混ざっています。

混ざっているもの中身
欲しい理由何のために買いたいのか
今のもので足りない点今あるものだと、何が困るのか

この2つが混ざったまま調べ始めると、新しい情報を見るたびに、どちらの話なのか分からなくなります。

決められないのは、調べ方ではなく、材料が混ざっていることが原因です。

次の章からは、この2つを分けて見ると何が変わるのかを、僕の実例で書いていきます。

金額が大きいほど迷うとは限らない

「高い物ほど迷うのは当たり前」と思われがちです。でも僕の買い物を振り返ると、そうとも言い切れませんでした。

この章では、迷わず買えた物と見送った物を並べて、分かれ目がどこにあったのかを見ていきます。

約4,000円と約6万円は、迷わず買って正解だった

僕が迷わず買って、あとから「正解だった」と思えた物が2つあります。

迷わず買って正解だった物
  • シーリングライト(約4,000円)
  • PCパーツのグラフィックボード(約6万円)

金額は15倍ひらいています。それでも、どちらも迷いませんでした。

みさき

6万円でも迷わなかったんですね

6万円は、僕にとって小さな金額ではありません。それでも迷わなかったということは、金額以外のところに決め手があったということです。

買い物の迷いのうち、「どこで買うか」「どれにするか」で疲れてしまう話は、別の記事にまとめています。

数百万円の車は見送った

一方で、数百万円の車は、新しく買うのを何度か見送っています。

まさ

高いから、決めきれなかったってことですか?

そう思われるかもしれません。ただ、見送ったときの決め手は、金額そのものではありませんでした。

車を見送った決め手は「維持費」と「今の車で十分足りる」の2つでした。詳しくは次の章で書きます。

分かれ目は、金額ではなく「何のためか」と「今のもので足りるか」

迷わず買えた物と、見送った物を並べると、違いが見えてきます。

見るところ迷わず買えた物見送った車
金額約4,000円・約6万円数百万円
決め手金額以外維持費・今の車で足りる

金額だけを見ると、高いほうを見送ったように見えます。でも決め手の欄を見ると、判断していたのは金額ではありませんでした。

買うか見送るかを分けていたのは、「何のために買うか」と「今のもので足りるか」でした。

次の章では、見送った車について、この2つをもう少し詳しく見ていきます。

見送った車の決め手は「維持費」と「今の車で足りる」

車を見送ったとき、僕が見ていたのは本体の値段よりも、その先のことでした。

この章では、決め手になった2つを1つずつ見ていきます。どちらも、車以外の高い買い物にそのまま使える見方です。

買う金額だけでなく、持ち続ける費用を見る

1つ目の決め手は、維持費でした。

車は、買ったときに払う金額のほかに、持っているあいだずっと費用がかかります。

持ち続けるあいだにかかる費用の例
  • 保険
  • 税金
  • 点検や修理
  • 消耗品

具体的な金額は、車の種類や住んでいる地域で大きく変わります。なのでここでは金額は書きません。大事なのは、本体の値段だけで判断すると、この部分が判断材料に入ってこないということです。

ひかり

買う瞬間より、そのあとのほうが長いもんね

持ち続ける費用は、毎月・毎年出ていく固定費(毎月決まって出ていくお金)の一部になります。家計の固定費をどの順番で見直すかは、こちらにまとめています。

今の車で足りるかを、用途で見る

2つ目の決め手は、今の車で十分足りることでした。

新しい車には、新しいなりの良さがあります。ただ、自分がその車で何をするのかを基準にすると、話が変わってきます。

のぶ

今の車で、十分足りていました

用途に対して今の物が足りているなら、新しくする理由は「良さそう」までにとどまります。

「新しいほうが良い」と「新しくないと困る」は、別の話です。

足りているなら、買わない理由が1つ増える

維持費と、今の物で足りるか。この2つを並べると、判断がしやすくなります。

見るところ買う側に傾くとき見送る側に傾くとき
持ち続ける費用今と比べて納得できる今より重くなる
今の物で足りるか足りずに困っている足りている

僕の車の場合は、この2つが見送りの決め手でした。

本体の値段だけで悩むより、「持ち続ける費用」と「今の物で足りるか」を先に見る。それだけで、迷いの中身がかなり整理されます。

次の章では、反対に「買った」ほうの例として、PCの話を書きます。

PCは買った。ただ、元のPCがサブ機で十分だった

車とは反対に、PCは新しくしました。

この章では、買ったほうの例から分かったことを書きます。買ったこと自体の良し悪しではなく、「買う前に見ておけたこと」の話です。

買う理由は、はっきりしていた

前の章で書いた約6万円のグラボとは別に、PCごと新しくしたことがあります。

理由は、新しいグラボでゲームを快適にできると思ったからです。

のぶ

ゲームを快適にしたい、が理由でした

欲しい理由が1つにはっきりしている買い物は、迷いが少なくなります。何のために買うのかが、自分の中で説明できるからです。

「何のために買うか」が1行で言えるかどうか。これが、買う側に傾くときの1つ目の条件です。

ただ、理由がはっきりしていることと、今の物で足りないことは、別の話でした。

買ってから分かったこと

新しいPCにしたあとも、もともと使っていたPCはサブ機(2台目として使うPC)として使っています。そして、それで十分でした。

まさ

じゃあ、買わなくてもよかったんですか?

そういう話ではありません。欲しい理由があって買った物です。

分かったのは、手元の物がサブ機として十分役に立っていた、ということでした。

この事実が、次の見方につながります。

だから、買う前に「代役がいるか」を見る

この経験から言えるのは、買う前に、今ある物が代わりを務められないかを一度見ておくことです。

買う前に見ておきたい3つ
  • 今の物で、できていることは何か
  • 今の物で、足りないことは何か
  • 足りないことで、実際に困った場面はあるか

この3つを書き出すと、「欲しい理由」と「今の物で足りない点」が、自然に分かれていきます。

書き出す表の形や、確認する順番まで決めた手順は、この記事の最後で紹介するnoteにまとめています。

次の章では、それでも決めきれないときに、僕がしていることを書きます。

決めきれないときは、調べ直して数日おく

ここまでの見方を使っても、すぐに決められないことはあります。そんなとき、僕がしているのは「調べ直して、数日おく」ことです。

この章では、何を調べ直して、どれくらいおくのかを書きます。

調べ直すのは「今のものとの違い」と「スペック」だけ

僕が調べ直すときに見るのは、2つだけです。

調べ直すときに見るもの
  • 今のものとの違い
  • スペック(性能・大きさ・容量など、数字で比べられるところ)

見る範囲を先に決めておかないと、比較サイトやレビューを行き来しているうちに、候補も情報も増え続けます。

ひかり

調べ始めると、どんどん別の候補が出てくるんだよね

「今のものとの違い」を見るのは、前の章で書いた「今の物で足りるか」とつながっているからです。違いが小さければ、新しくする理由も小さくなります。

3日〜7日おく

調べ直したら、その日のうちには決めません。僕の場合は、3日〜7日おきます。

のぶ

調べ直したら、3日〜7日は間をあけます

間をあけるのは、調べた直後の勢いで決めないためです。

間をあけているあいだに、また比較サイトを開いて候補を増やすと、おいた意味がなくなります。

判定する日をメモやカレンダーに1行入れておくと、「いつまで迷うのか」がはっきりします。

おいている間は「必要か?」だけを考える

数日おいているあいだに考えるのは、1つだけです。

これは、本当に必要か?

スペックの比較をやり直したり、別の候補を探したりはしません。問いを1つに絞るので、判定の日に答えを出しやすくなります。

調べ直す範囲の書き出し方、判定の目安、見送るときの再検討日の決め方までを表にした手順は、この記事の最後で紹介するnoteにまとめています。

次の章では、見送ると決めたお金をどう考えるかを書きます。

見送ったお金は、使わないお金ではない

見送ると決めても、「せっかくのチャンスを逃したのでは」と引っかかることがあります。

この章では、見送ったあとの考え方を書きます。見送りを「ゼロにすること」ではなく、「使い方を決め直すこと」として見る話です。

見送る=ゼロにする、ではない

見送った買い物は、なかったことにするわけではありません。

みさき

見送ったのに、ずっと気になっちゃうんですよね

見送ったのに気になり続けるのは、なぜ見送ったのかが、自分の中で言葉になっていないからです。

見送ったときに残しておく1行
  • (買い物の名前)は、(理由)なので、見送る。(日付)

理由が1行で残っていれば、同じ商品ページをまた開いたときに、まずその1行を読み返せます。前回と同じ比較を、最初からやり直さずに済みます。

使う枠の中で、大きい買い物を決める

もう1つの考え方は、「使ってよいお金の枠」を先に決めておくことです。

枠が決まっていないと、高い買い物のたびに「こんなに使っていいのか」から考えることになります。

ひかり

使っていい金額が先に分かってると、迷い方が変わるね

そうなんです。枠がないと、買い物のたびに同じところから悩み直すことになります。

枠が先にあれば、「買うか」の判断と「使っていいか」の判断を分けて考えられます。

生活・守り・体験の3つの枠に、お金をどう割り振るかは、こちらの記事にまとめています。

買わない決断も、決断のひとつ

迷いが長引いているとき、つらいのは「買わない」ことではなく「決めていない」ことのほうです。

まさ

決めないまま、ずっと保留にしてました…

保留のままだと、その買い物は頭の片隅に残り続けます。

見送ると決めて、理由を1行残す。それも立派な決断です。決めたあとは、次にいつ考えるかだけ決めておけば十分です。

次にいつ考えるかは、今の物を買い替える時期や、今の物が使えなくなったときなど、先に決めておくと頭から離しやすくなります。

次の章では、今日できることを1つだけ書きます。

今日できる1つのこと

ここまで読んで、「考え方は分かったけど、何から始めればいいのか」と感じた人もいると思います。

この章では、今日のうちにできることを1つだけに絞って書きます。時間は10分もかかりません。

迷っている買い物を、1つだけ選ぶ

まず、今迷っている買い物を1つだけ選びます。

まさ

迷ってる物、実は2つ3つあるんですけど…

複数ある場合も、今日扱うのは1つだけにします。いちばん長く迷っている物か、いちばん金額が大きい物のどちらかを選ぶのがおすすめです。

いくつも同時に考えると、材料がまた混ざります。1つ決めきれたら、次の1つに移れば十分です。

選んだら、紙かスマホのメモの1行目に、その買い物の名前を書きます。

買う理由を3つ、紙に書く

次に、その買い物を「欲しい理由」を3つ書きます。1つにつき1行です。

今日やること
  • 迷っている買い物の名前を1行目に書く
  • 欲しい理由を3つ、1行ずつ書く
  • それぞれの横に「今の物だと何が足りないか」を1行足す

「今の物だと何が足りないか」が書けない理由があっても、消さなくてかまいません。書けなかったということ自体が、判断の材料になります。

書き出した時点で、「欲しい理由」と「今の物で足りない点」が分かれ始めます。

ここから先の、確認・計算・判定の手順は、次のまとめで紹介するnoteに続きます。

まとめ|高い買い物は、金額ではなく「今のもので足りるか」で決める

最後に、この記事で見てきたことを振り返ります。そのうえで、ここから先の手順をどこで読めるかを案内します。

この記事で見てきたこと

高い買い物で決められないときの原因と、見る順番をまとめると、次のようになります。

僕も、車は何度か見送り、PCは新しくしました。どちらも、決め手は金額ではありませんでした。

のぶ

決め手は、何のためかと、今の物で足りるかでした

次の一歩

ここまでで、迷いの中身を分けて見る考え方は、つかめたと思います。

ひかり

考え方の次は、手を動かす順番だね

ただ、実際に「買う」か「見送る」かを決めきるには、書き出して、確認して、計算して、判定する手順が要ります。

買う理由の書き出し、今ある物で足りるかの確認、維持費まで含めた年額コスト、3日〜7日おいたあとの判定、見送るときの再検討日。
この5つを、表5点つきの5ステップの手順書にまとめました。
▶ 車は見送り、PCは新調した。高い買い物の「買う・見送る」を数日で決める手順

迷っている買い物が1つでもあるなら、今日のうちにメモの1行目を書くところから始めてみてください。