【仕事を断れない人へ】抱えすぎる前に、引き受ける量を先に決める
「これ、お願いできる?」と頼まれて、その場で「できます」と答える。答えたあとで、手元の仕事を数え直す。そんな順番が続いていませんか。
返事をしてから、スケジュールを開くのが癖になってる
この順番が続くと、引き受けた分だけ、残業や持ち帰りが「いつもの量」になっていくかもしれません。
断れない性格を直すより、引き受ける量を先に決めるほうが、今の位置からでも動かしやすいかもしれません。
給料のある今の位置にいるうちに、量の決め方を見直せるのは、チャンスでもあります。

僕も会社員時代、雑用の仕事を抱え込みすぎて、残業になっていました
この記事では、手持ちの量を出し、引き受ける前の返し方を決め、空いた余白を会社の外に回すところまでをまとめました。
- 今の自分が抱えている仕事を、期限つきで一覧にして、増やせる余地があるか分かる
- 頼まれたその場で答えず、手持ちを見せて返す言い方が分かる
- 抱え込まなくなって空いた時間を、会社の外の足場づくりに回す始め方が分かる
断れずに抱え続けると、積み重なるもの

頼まれたその場で答える形が続くと、手元には何が積み重なっていくのでしょうか。
この章では、放っておくと積み上がるものと、自分で答え合わせできるサインを見ていきます。
頼まれた瞬間に答えて、手持ちはあとで数え直す
頼まれた瞬間は、頼んだ人の顔が目の前にあります。その場で「難しいです」と返すより、「できます」と返すほうが、場の空気は穏やかに進みます。ただ、答えを出した時点では、自分の手持ちの仕事はまだ数えていません。
- 答えが先で、確認があと
- 引き受けた量と、自分の手持ちが合わなくなりやすい
数え直して「思ったより詰まっている」と分かっても、一度出した答えは引っ込めにくいものです。結局、間に合わせるために、就業時間の外を使って埋めることになりがちです。
答えたあとに気づくと、もう断りにくいんだね
「今月だけ」の残業が、いつもの量になっていく
「今月だけだから」と残業で回した仕事は、月が変わっても、そのまま周りの基準として残ることがあります。
一度こなせた量は、次に頼むときの基準として見られやすくなるかもしれません。
頼む側に悪気があるわけではありません。前と同じ量なら次も大丈夫だろうと考えるのは、自然な流れです。会社や頼んだ人を責める話ではなく、自分の答え方の順番を見直す話です。
今月だけのはずが、気づいたら毎月になってた
当てはまる数が多いほど要注意のサイン
今の自分の位置を確かめるために、次の3つを見てください。
- 頼まれてから、手持ちの仕事を数え直すことが多い
- 今抱えている仕事の期限を、すぐには全部言えない
- 残業や持ち帰りで、仕事を回している
当てはまる数が多いほど、引き受ける量の決め方を見直すタイミングかもしれません。1つだけなら、多くの人に起こることです。
たくさん当てはまる人は、手持ちを出すところから始めよう
僕も、雑用を抱え込んで残業していた

ここからは、僕自身の話です。短い話ですが、
この記事の出発点なので、先に置いておきます。
会社員時代、雑用の仕事を抱え込みすぎて、残業になっていた
僕は会社員時代、雑用の仕事を抱え込みすぎて、残業することになっていました。
雑用は、1つずつは小さく見えます。僕の場合は、それが残業になっていました。
雑用って、1つずつは小さいから気づきにくいよね
仕事の量が多くなって、自分では処理できないと思って断ったこともある
仕事の量が多くなって、自分では処理できないと思い、断ったこともあります。
抱え込んだ経験と、量を見て断った経験。どちらも僕の中にあります。だからこの記事は、断るのが得意な人の話ではありません。抱え込む側にいた人が、引き受ける量の決め方を整理したものです。
この先の方法は、僕の体験の事実を土台にして、一般的なやり方として組み立てました。文例も、読者の方が使いやすい言い方として並べたものです。
断れないのは性格ではなく、「量の上限」が決まっていないから

断れない自分を直そうとすると、話が重くなります。
この章では、性格の話から量の話に切り替えると、何が変わるのかを見ていきます。
「引き受ける」か「断る」かの2択で考えると、重くなる
引き受けるか、断るか。この2択で考えると、断ることは、相手の頼みを拒むことに見えてしまいます。拒むのは気が重いので、答えは引き受ける側に傾きやすくなります。
引き受けるか断るかを考える前に、「できる量か、できない量か」を見る
見る場所を「できる量か、できない量か」に移すと、答えは気持ちの話から、事実の話に変わります。手持ちの仕事を出せば、入る余地があるかどうかは、数えれば分かります。
量で見るなら、断るのも少し言いやすいかも
上限が決まっていれば、断るのは「手持ちを守る連絡」になる
上限が決まっていると、断る連絡の意味が変わります。「今の手持ちだと、期限に間に合わない」という、事実の共有になるからです。
断る連絡は、期限を落とさないための連絡に変わります。
上限が決まっていれば断りやすい、というのは一般的な話です。僕が書けるのは、今もできないことは断って、仕事の量を増やしすぎないようにしている、という現在の様子までです。

今も、できないことは断って、仕事の量を増やしすぎないようにしています
手持ちの中身が、頼まれ続ける雑用ばかりという人もいるかもしれません。その流れそのものを見直す方法は、別の記事にまとめました。
抱えている仕事の中身が、頼まれ続ける雑用ばかりの人へ。1週間の記録で、雑用の流れを外す方法をまとめています
まず、自分が抱えられる量を出す

量を先に決めるには、まず今の量を知る必要があります。
この章では、紙1枚でできる棚卸し(持っている仕事を全部書き出して数えること)と、引き受ける枠の決め方を見ていきます。
今抱えている仕事を、「何を・いつまで」の2つで書き出す
紙1枚か、スマホのメモアプリで足ります。今抱えている仕事を、「何を」と「いつまで」の2つで、1行ずつ書き出します。期限が近い順に並べると、期限が重なっている日が見えてきます。
仕事|期限|かかる時間の目安
◯◯の資料づくり|◯月◯日|◯時間くらい
◯◯の確認依頼|◯月◯日|◯時間くらい
手持ちを一覧にして見える化すると、頭の中では収まっているつもりだった量が、目に見える形になります。「かかる時間の目安」の列は、次の枠を決める作業で使います。
書き出すと、思ったより詰まっていて驚くことがあるよね
1日に使える時間から、引き受けられる枠を決める
次に、一覧の「かかる時間の目安」を足して、自分が使える勤務時間と並べます。勤務時間は人によって違うので、数字は自分の勤務に合わせて出します。
枠は、就業時間内に収まる分で決める。残業は枠に入れない。
残業ありきで組むと、枠がいつまでも広がってしまいます。就業時間内で枠を決めておけば、手持ちが枠より大きいときは、新しい依頼を入れる余地がないと分かります。余地が残っているなら、その分までが、引き受けられる量です。
余地がゼロなら、そもそも入らないってことか
「やらないことリスト」に、残業になる引き受け方を入れる
時間と注意力を奪うものを書き出して、先に外しておく「やらないことリスト」は、仕事の引き受け方にも使えます。ここに入れるのは仕事の中身ではなく、引き受け方です。
- 期限が重なる日に、新しい依頼をその日のうちに受けない
- 引き受けたら、その場で手持ち一覧に書き足す
- 残業を前提にした期限は、そのまま受けない
ルールは、たくさん作る必要はありません。残業になる引き受け方を1つ止めるだけでも、手持ちの増え方は変わるかもしれません。
中身を変えずに、受け方を決めるんだね
頼まれたら、その場で答えず「手持ち」を見せて返す

量の枠が決まったら、次は返し方です。
この章では、その場で答えを出さずに返す言い方と、できないときの伝え方を、文例つきで見ていきます。
その場の即答をやめて、「確認して、◯時までに返します」と言う
やることは、答えを後ろへずらすだけです。頼まれても、その場では引き受けず、手持ちを数える時間をもらいます。
確認して、◯時までに返します
返す時刻を先に言っておくと、相手も待ちやすくなります。数える時間をもらえれば、手持ち一覧を開いて、枠に入るかどうかを事実で確かめられます。
- 答えを出す前に、手持ち一覧を開く
- その場で「できます」と言わない
できないときは、理由と代案をセットで返す
枠に入らなかったときは、断るだけで終わらせず、理由と代案をセットで返します。伝えることは、今の手持ち、引き受けると起きること、できる条件の3つです。
今は◯◯と△△の期限が重なっていて、引き受けると遅れます
続けて、引き受けられる条件を添えます。
◯日以降なら、引き受けられます
期限を動かせないときは、順番を相手に決めてもらいます。
どちらを先にするか、決めてもらえますか
断るときのクッション言葉(最初に添える、和らげの一言)を、あらかじめ用意しておくと、口に出しやすくなります。◯の部分は、自分の仕事の名前や日付に置き換えて使います。
文例は、そのまま読み上げるためのものではありません。自分の職場で普段使っている言葉に直して、使いやすい形にしてください
返しにくい相手には、手持ちの一覧を見せる
言葉だけでは通りにくい相手には、先ほど作った一覧が材料になります。一覧を見せて、「どれを先にするか決めてもらえますか」と聞く形です。相手を責める言い方にならず、事実を並べて順番を相談する形になります。
一覧があると、気持ちの話にならずに済むね
手持ちを見せても通らない場合や、上司との関係そのものがつらい場合は、別の角度から整理した記事があります。
手持ちを見せても通らない、上司との関係そのものがつらい人へ。辞める前にやっておけばよかったことをまとめています
空いた余白を、会社の外の足場に回す

引き受ける量を決めると、時間に余白ができることがあります。
この章では、その余白を、会社の外の足場づくりに回す考え方を見ていきます。
断った分は、そのまま休みにせず、一部は外の足場の枠にする
抱え込まなくなって空いた時間を全部休みに回すと、また何かで埋まりやすくなります。一部を、会社の外の足場づくりの枠として、先に取っておきます。
副業に使う時間は、平日の夜と週末の限られた枠だけにして、睡眠は削りません。副業に熱中して睡眠を削り、本業まで崩れて共倒れになる、という失敗があるからです。
- 空いた時間を、全部つぎ込まない
- 睡眠は削らない
空いた時間を作業時間に変える手順を、順番に知りたい人もいるかもしれません。付き合いを減らして、朝に作業時間を空ける手順は、500円の有料noteにまとめています。
付き合いを減らして、朝に作業時間を空ける手順書です。※タイトルの数字は、僕が倒産後にアルバイトと並行していた頃のものです。成果には個人差があります
▶ 【副業の時間がない40代へ】月5万の頃は1日3時間。飲み会と誘いを減らして朝に作業時間を空けた手順
まず試すのは、今の仕事の経験で小さく受けられる副業
外の足場と言っても、いきなり大きく動く必要はありません。会社にいながら、今の仕事の経験で小さく受けられるものから試します。
給料があるうちに、小さく試す。
余白ができたあと、外で何から試すかを知りたい人には、会社にいながら小さく試す考え方をまとめた記事があります。具体的な副業の選び方は、そちらに任せます。
余白ができたあと、外で何から試すかを知りたい人へ。会社にいながら、小さく試す考え方をまとめています
まとめと次の一歩

ここまでの流れを、3つに絞って振り返ります。
- 今抱えている仕事を「何を・いつまで」で書き出して、引き受けられる枠を出す
- 頼まれたら、その場で答えず、手持ちを見せて返す言い方を決めておく
- 断って空いた時間の一部を、会社の外の足場に回す
今日やることは1つです。今抱えている仕事を、期限つきで1行ずつ、メモに書き出します。量が見えれば、次に頼まれたときの返し方が決めやすくなります。
ここまでが、引き受ける量を決めるやり方です。引き受けすぎてしまう自分をどう見るか、という気持ちの面は、無料noteにまとめました。
▶ 【仕事を断れない人へ】抱え込んで残業した僕が、今決めていること
