「これ、お願いできる?」と頼まれて、その場で「できます」と答える。答えたあとで、手元の仕事を数え直す。そんな順番が続いていませんか。

まさ

返事をしてから、スケジュールを開くのが癖になってる

この順番が続くと、引き受けた分だけ、残業や持ち帰りが「いつもの量」になっていくかもしれません。

断れない性格を直すより、引き受ける量を先に決めるほうが、今の位置からでも動かしやすいかもしれません。

給料のある今の位置にいるうちに、量の決め方を見直せるのは、チャンスでもあります。

のぶ

僕も会社員時代、雑用の仕事を抱え込みすぎて、残業になっていました

この記事では、手持ちの量を出し、引き受ける前の返し方を決め、空いた余白を会社の外に回すところまでをまとめました。

この記事で学べること
  • 今の自分が抱えている仕事を、期限つきで一覧にして、増やせる余地があるか分かる
  • 頼まれたその場で答えず、手持ちを見せて返す言い方が分かる
  • 抱え込まなくなって空いた時間を、会社の外の足場づくりに回す始め方が分かる
目次
  1. 断れずに抱え続けると、積み重なるもの
    1. 頼まれた瞬間に答えて、手持ちはあとで数え直す
    2. 「今月だけ」の残業が、いつもの量になっていく
    3. 当てはまる数が多いほど要注意のサイン
  2. 僕も、雑用を抱え込んで残業していた
    1. 会社員時代、雑用の仕事を抱え込みすぎて、残業になっていた
    2. 仕事の量が多くなって、自分では処理できないと思って断ったこともある
  3. 断れないのは性格ではなく、「量の上限」が決まっていないから
    1. 「引き受ける」か「断る」かの2択で考えると、重くなる
    2. 上限が決まっていれば、断るのは「手持ちを守る連絡」になる
  4. まず、自分が抱えられる量を出す
    1. 今抱えている仕事を、「何を・いつまで」の2つで書き出す
    2. 1日に使える時間から、引き受けられる枠を決める
    3. 「やらないことリスト」に、残業になる引き受け方を入れる
  5. 頼まれたら、その場で答えず「手持ち」を見せて返す
    1. その場の即答をやめて、「確認して、◯時までに返します」と言う
    2. できないときは、理由と代案をセットで返す
    3. 返しにくい相手には、手持ちの一覧を見せる
  6. 空いた余白を、会社の外の足場に回す
    1. 断った分は、そのまま休みにせず、一部は外の足場の枠にする
    2. まず試すのは、今の仕事の経験で小さく受けられる副業
  7. まとめと次の一歩

断れずに抱え続けると、積み重なるもの

頼まれたその場で答える形が続くと、手元には何が積み重なっていくのでしょうか。

この章では、放っておくと積み上がるものと、自分で答え合わせできるサインを見ていきます。

頼まれた瞬間に答えて、手持ちはあとで数え直す

頼まれた瞬間は、頼んだ人の顔が目の前にあります。その場で「難しいです」と返すより、「できます」と返すほうが、場の空気は穏やかに進みます。ただ、答えを出した時点では、自分の手持ちの仕事はまだ数えていません。

  • 答えが先で、確認があと
  • 引き受けた量と、自分の手持ちが合わなくなりやすい

数え直して「思ったより詰まっている」と分かっても、一度出した答えは引っ込めにくいものです。結局、間に合わせるために、就業時間の外を使って埋めることになりがちです。

ひかり

答えたあとに気づくと、もう断りにくいんだね

「今月だけ」の残業が、いつもの量になっていく

「今月だけだから」と残業で回した仕事は、月が変わっても、そのまま周りの基準として残ることがあります。

一度こなせた量は、次に頼むときの基準として見られやすくなるかもしれません。

頼む側に悪気があるわけではありません。前と同じ量なら次も大丈夫だろうと考えるのは、自然な流れです。会社や頼んだ人を責める話ではなく、自分の答え方の順番を見直す話です。

まさ

今月だけのはずが、気づいたら毎月になってた

当てはまる数が多いほど要注意のサイン

今の自分の位置を確かめるために、次の3つを見てください。

引き受け方のサイン
  • 頼まれてから、手持ちの仕事を数え直すことが多い
  • 今抱えている仕事の期限を、すぐには全部言えない
  • 残業や持ち帰りで、仕事を回している

当てはまる数が多いほど、引き受ける量の決め方を見直すタイミングかもしれません。1つだけなら、多くの人に起こることです。

みさき

たくさん当てはまる人は、手持ちを出すところから始めよう

僕も、雑用を抱え込んで残業していた

ここからは、僕自身の話です。短い話ですが、

この記事の出発点なので、先に置いておきます。

会社員時代、雑用の仕事を抱え込みすぎて、残業になっていた

僕は会社員時代、雑用の仕事を抱え込みすぎて、残業することになっていました。

雑用は、1つずつは小さく見えます。僕の場合は、それが残業になっていました。

ひかり

雑用って、1つずつは小さいから気づきにくいよね

仕事の量が多くなって、自分では処理できないと思って断ったこともある

仕事の量が多くなって、自分では処理できないと思い、断ったこともあります。

抱え込んだ経験と、量を見て断った経験。どちらも僕の中にあります。だからこの記事は、断るのが得意な人の話ではありません。抱え込む側にいた人が、引き受ける量の決め方を整理したものです。

この先の方法は、僕の体験の事実を土台にして、一般的なやり方として組み立てました。文例も、読者の方が使いやすい言い方として並べたものです。

断れないのは性格ではなく、「量の上限」が決まっていないから

断れない自分を直そうとすると、話が重くなります。

この章では、性格の話から量の話に切り替えると、何が変わるのかを見ていきます。

「引き受ける」か「断る」かの2択で考えると、重くなる

引き受けるか、断るか。この2択で考えると、断ることは、相手の頼みを拒むことに見えてしまいます。拒むのは気が重いので、答えは引き受ける側に傾きやすくなります。

引き受けるか断るかを考える前に、「できる量か、できない量か」を見る

見る場所を「できる量か、できない量か」に移すと、答えは気持ちの話から、事実の話に変わります。手持ちの仕事を出せば、入る余地があるかどうかは、数えれば分かります。

まさ

量で見るなら、断るのも少し言いやすいかも

上限が決まっていれば、断るのは「手持ちを守る連絡」になる

上限が決まっていると、断る連絡の意味が変わります。「今の手持ちだと、期限に間に合わない」という、事実の共有になるからです。

断る連絡は、期限を落とさないための連絡に変わります。

上限が決まっていれば断りやすい、というのは一般的な話です。僕が書けるのは、今もできないことは断って、仕事の量を増やしすぎないようにしている、という現在の様子までです。

のぶ

今も、できないことは断って、仕事の量を増やしすぎないようにしています

手持ちの中身が、頼まれ続ける雑用ばかりという人もいるかもしれません。その流れそのものを見直す方法は、別の記事にまとめました。

まず、自分が抱えられる量を出す

量を先に決めるには、まず今の量を知る必要があります。

この章では、紙1枚でできる棚卸し(持っている仕事を全部書き出して数えること)と、引き受ける枠の決め方を見ていきます。

今抱えている仕事を、「何を・いつまで」の2つで書き出す

紙1枚か、スマホのメモアプリで足ります。今抱えている仕事を、「何を」と「いつまで」の2つで、1行ずつ書き出します。期限が近い順に並べると、期限が重なっている日が見えてきます。

手持ち一覧の書き方

仕事|期限|かかる時間の目安

◯◯の資料づくり|◯月◯日|◯時間くらい

◯◯の確認依頼|◯月◯日|◯時間くらい

手持ちを一覧にして見える化すると、頭の中では収まっているつもりだった量が、目に見える形になります。「かかる時間の目安」の列は、次の枠を決める作業で使います。

みさき

書き出すと、思ったより詰まっていて驚くことがあるよね

1日に使える時間から、引き受けられる枠を決める

次に、一覧の「かかる時間の目安」を足して、自分が使える勤務時間と並べます。勤務時間は人によって違うので、数字は自分の勤務に合わせて出します。

枠は、就業時間内に収まる分で決める。残業は枠に入れない。

残業ありきで組むと、枠がいつまでも広がってしまいます。就業時間内で枠を決めておけば、手持ちが枠より大きいときは、新しい依頼を入れる余地がないと分かります。余地が残っているなら、その分までが、引き受けられる量です。

まさ

余地がゼロなら、そもそも入らないってことか

「やらないことリスト」に、残業になる引き受け方を入れる

時間と注意力を奪うものを書き出して、先に外しておく「やらないことリスト」は、仕事の引き受け方にも使えます。ここに入れるのは仕事の中身ではなく、引き受け方です。

引き受け方のルールの例
  • 期限が重なる日に、新しい依頼をその日のうちに受けない
  • 引き受けたら、その場で手持ち一覧に書き足す
  • 残業を前提にした期限は、そのまま受けない

ルールは、たくさん作る必要はありません。残業になる引き受け方を1つ止めるだけでも、手持ちの増え方は変わるかもしれません。

ひかり

中身を変えずに、受け方を決めるんだね

頼まれたら、その場で答えず「手持ち」を見せて返す

量の枠が決まったら、次は返し方です。

この章では、その場で答えを出さずに返す言い方と、できないときの伝え方を、文例つきで見ていきます。

その場の即答をやめて、「確認して、◯時までに返します」と言う

やることは、答えを後ろへずらすだけです。頼まれても、その場では引き受けず、手持ちを数える時間をもらいます。

ひかり

確認して、◯時までに返します

返す時刻を先に言っておくと、相手も待ちやすくなります。数える時間をもらえれば、手持ち一覧を開いて、枠に入るかどうかを事実で確かめられます。

  • 答えを出す前に、手持ち一覧を開く
  • その場で「できます」と言わない

できないときは、理由と代案をセットで返す

枠に入らなかったときは、断るだけで終わらせず、理由と代案をセットで返します。伝えることは、今の手持ち、引き受けると起きること、できる条件の3つです。

ひかり

今は◯◯と△△の期限が重なっていて、引き受けると遅れます

続けて、引き受けられる条件を添えます。

ひかり

◯日以降なら、引き受けられます

期限を動かせないときは、順番を相手に決めてもらいます。

まさ

どちらを先にするか、決めてもらえますか

断るときのクッション言葉(最初に添える、和らげの一言)を、あらかじめ用意しておくと、口に出しやすくなります。◯の部分は、自分の仕事の名前や日付に置き換えて使います。

文例は、そのまま読み上げるためのものではありません。自分の職場で普段使っている言葉に直して、使いやすい形にしてください

返しにくい相手には、手持ちの一覧を見せる

言葉だけでは通りにくい相手には、先ほど作った一覧が材料になります。一覧を見せて、「どれを先にするか決めてもらえますか」と聞く形です。相手を責める言い方にならず、事実を並べて順番を相談する形になります。

みさき

一覧があると、気持ちの話にならずに済むね

手持ちを見せても通らない場合や、上司との関係そのものがつらい場合は、別の角度から整理した記事があります。

空いた余白を、会社の外の足場に回す

引き受ける量を決めると、時間に余白ができることがあります。

この章では、その余白を、会社の外の足場づくりに回す考え方を見ていきます。

断った分は、そのまま休みにせず、一部は外の足場の枠にする

抱え込まなくなって空いた時間を全部休みに回すと、また何かで埋まりやすくなります。一部を、会社の外の足場づくりの枠として、先に取っておきます。

副業に使う時間は、平日の夜と週末の限られた枠だけにして、睡眠は削りません。副業に熱中して睡眠を削り、本業まで崩れて共倒れになる、という失敗があるからです。

  • 空いた時間を、全部つぎ込まない
  • 睡眠は削らない

空いた時間を作業時間に変える手順を、順番に知りたい人もいるかもしれません。付き合いを減らして、朝に作業時間を空ける手順は、500円の有料noteにまとめています。

付き合いを減らして、朝に作業時間を空ける手順書です。※タイトルの数字は、僕が倒産後にアルバイトと並行していた頃のものです。成果には個人差があります
▶ 【副業の時間がない40代へ】月5万の頃は1日3時間。飲み会と誘いを減らして朝に作業時間を空けた手順

まず試すのは、今の仕事の経験で小さく受けられる副業

外の足場と言っても、いきなり大きく動く必要はありません。会社にいながら、今の仕事の経験で小さく受けられるものから試します。

給料があるうちに、小さく試す。

余白ができたあと、外で何から試すかを知りたい人には、会社にいながら小さく試す考え方をまとめた記事があります。具体的な副業の選び方は、そちらに任せます。

まとめと次の一歩

ここまでの流れを、3つに絞って振り返ります。

  • 今抱えている仕事を「何を・いつまで」で書き出して、引き受けられる枠を出す
  • 頼まれたら、その場で答えず、手持ちを見せて返す言い方を決めておく
  • 断って空いた時間の一部を、会社の外の足場に回す

今日やることは1つです。今抱えている仕事を、期限つきで1行ずつ、メモに書き出します。量が見えれば、次に頼まれたときの返し方が決めやすくなります。

ここまでが、引き受ける量を決めるやり方です。引き受けすぎてしまう自分をどう見るか、という気持ちの面は、無料noteにまとめました。
▶ 【仕事を断れない人へ】抱え込んで残業した僕が、今決めていること